色彩の森
裏山の色彩まぶし昼霞
目頭につつじの色や春衣
ルピナスの森
ルピナスの五彩に映えるや新世界
ルピナスの穂先そろいて初散歩
赤じゅうたん
芝桜帰り道を示しけり
薫風に根を下ろしたり芝桜
至極の刻
春風や赤子のほほを撫でにけり
姫すみれ夢見て育つ母の胸
チューリップ園
チューリップ円陣くみて歌いおり
春景やもぐらの堀し土の色
春色の藤の花
風止みて藤の香りが広がりぬ
肩撫でる藤の手先きのたおやかさ
そっとお休み
ひと休みズルか疲れか若葉燃え
名言を吐きだすちから昼寝かな
春耕
春耕の畝の曲がりを直しけり
耕しの畦の砂礫や鯉のぼり
夕日の滝
滝音に起承転結有りそうな
見上げれば夕日は滝に不愛想
春を呼ぶ紫陽花
紫陽花や群れを離れて青空へ
紫陽花の見目よき姿百万個